質乃蔵(しちのくら)の児玉です。
金(ゴールド)製品は、現在高い価格帯で買取など取引されています。1970年代はK18金1gあたり1,000円程度だったのが、2022年現在では1gあたり6,000円を超えるほどに相場が上がりました。当時からすると6倍以上の値上がりです。
金相場が高騰する中で、家にあるもので「ひょっとしたら、金色に見える製品も金製品として買取してもらえるの?」と疑問に思うこともあるでしょう。実は金色に見えるものは、「金メッキ」や「金張り製品」の可能性もあります。
そこで今回は、「金メッキや金張り製品とは、どんなものか?また買取もできるのか?」について、詳しく解説していきましょう。
本物の金製品でネックレスや金杯などを製造すると、金1gあたりが高額なので膨大な費用がかかってしまいます。そこで、コストが安い鉄や銅などの素材に「金メッキ」や「金張り」加工で製造するようになりました。
ぱっと見た目は本物の金製品と思ってしまうほどの輝き。そんな「「金メッキ」や「金張り」について、見ていきます。
金杯やネックレス、指輪などの製品に以下の刻印があるものは、メッキ製品です。
(上は金メッキの金杯です。裏側に「24KGP」刻印あり)
金メッキとは、表面に金メッキで処理したものです。本物のK18金で作られたネックレスは持つと重量感があります。しかし、金メッキのネックレスは、表面が金色に処理されているだけなので、金色には見えますが重量感はありません。金メッキ製品は「18KGP」や「24KGP」という刻印がされているので、すぐに判別できます。※本物の金製品は「K18」「750」や「K24」「1000」という刻印あり
金張りとは、表面にチタンなどを薄く張り付けたものです。金張り製品は「18KGF」という刻印されているので、すぐに判別できます。
私自身も1年を通じて貴金属製品の買取をメインにしていますが、その中で多くのお客様が査定に持ってくる製品が「金メッキ」や「金張り製品」のネックレスや金杯になります。
上記の3つのメリットからも分かるように、ぱっと見た目が本物の金製品にそっくりなので、一般の方は判別するのが難しいはずです。ただし、製品の中に「GP」や「GF」刻印があれば、「金メッキ」や「金張り製品」なので簡単に判別できます。しかし、刻印が無い場合は別な方法で調べます。
当社では、刻印が無い場合は比重や試金石といった方法で検査することで、本物の金製品か?金メッキ製品か?を区別しています。
金メッキや金張り製品について、基本的には買取できません。しかし、微量ながら含まれている金に対しては買取可能です。
どいうことなのかというと、金メッキや金張り製品を10キロなどの単位で集め精錬し、金部分を抽出したものを買取。という流れになります。
ただし、精錬するためにも手数料等の費用がかかってしまうデメリットもあるので、個人でヤフーオークションやメルカリに出品することをおススメします。
ちなみに、金杯などの金メッキ(24KGP)10キロをヤフーオークションで売るといくらになるのか?
実は、1万円程度で落札されます。ヤフーオークション手数料10%と送料1,000円程度かかるので、手元に残るのは8,000円程です。
買取業者としては、金メッキ製品1個あたりの価値は0円ですが、10キロ単位あると価値ある商品になります。
金メッキや金張り製品は、基本的には買取できないと上記で説明しましたが、唯一買取できるなら「宝石」が付いている場合です。
たとえば、「金メッキ」のネックレスやリングなどに付いているダイヤモンドやルビー、サファイア、エメラルド、アレキサンドライト、タンザナイトといった宝石。このような宝石が合成石ではなく天然石の場合は、買取査定することができます。
自分が持っているネックレスやリング、金杯は価値がない「金メッキ」や「金張り製品」だと思い込んで捨ててしまう方が大半です。
しかし査定にだしてみたら、実は本物の「K24金」や「K18金」だったということもあります。もし本物の金製品だった場合、数万円~数十万円という値段が付く可能性もあるので、1度買取店に査定してもらいましょう。
ほとんどの買取店では、査定は無料ですので、確認してもらった方がお得です。
一口に金といっても、これだけの種類があることに驚かれたかもしれません。目的と用途によってどんな金を購入すればいいか、選ぶ際の参考にしてください。
熊本の質屋 「質乃蔵」では、金やプラチナといった貴金属を専門に買取査定しています。もし、不要な指輪やネックレス、ピアスなどありましたら査定は無料ですので、是非ご利用ください。