金の価格が暴落するのを予想!4つの悪条件が重なると危険

2021年6月5日

 

金相場下落

質乃蔵(しちのくら)の児玉です。

価格が安定しているイメージのある金ですが、価格が暴落することもあり得ます。ここでは、金の価格が暴落する際の条件や、実際に価格が上下するときの幅について解説します。また、金の取引方法である「円建て」と「ドル建て」についても見ていきましょう。

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金の価格が暴落するのを予想!4つの下落条件とは?

金の価格は安定していますが、絶対に下がらないわけではありません。金の価格が下落するのにはいくつかの条件があります。

主な条件は「金の供給量の増加」「金の需要の減少」「金以外の投資先への流入」「世界経済の安定」です。この4つの条件で金の暴落を予想することができますので、それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.金の供給量が増える

金は年間約3,000トン採掘されており、現在までに約18万トンが採掘されてきました。現在の技術で採掘できる金の埋蔵量は残り5万トンと言われています。

技術が今よりも向上しなければ採掘量が急増することは考えにくく、供給量は大きく増えないでしょう。そのため金の価格も大きく下落することはありません。しかし技術革新が進めば金の供給量が増えるため、金の価値が下がって価格が暴落する可能性があります。

2.金の需要が減る

宝飾品として使われることも多い金は、宝飾品が購入されるほど需要が高まりますが、反対に宝飾品が購入されなくなれば、金の需要は減少して価格が下落する可能性があります。

イギリスの著名な貴金属コンサルタント会社は、2020年の金の需要が20%減少すると予測しました。しかし、今のところ金の価格に暴落は見られず、逆に投資家からの需要があるため、価格は逆に伸びを見せています。

3.金以外の投資先に流れる

経済が不安定なときは金の需要が高まりますが、経済が成長している段階では金よりも株が買われる傾向にあります。上昇している株に投資したほうが利益を得やすいことから、投資対象は金以外の投資先に流れ、金の価値が下落することがあります。

4.新型コロナウィルスの流行が終息し、戦争やテロなどが無く、世界経済が安定

金は安全性の高い資産となるため、不況になったときに価値が高まります。株式や債券などは、発行元が破綻すると価値のないものになってしまうからです。

そのため、価値が安定している金は、現在流行している新型コロナウィルスの影響や、戦争やテロなどの勃発で社会情勢が不安定になると価格が上昇し、そういった要因が終息したりなくなったりして社会情勢が安定すると、価格は下がる傾向にあります。

金の価格が過去最低だったのはいつ?

金の価格はさまざまな条件により変動します。日本で過去最低の価格を記録したのは1998年です。このとき、原油価格の下落に合わせて金の価格も下がり、金1グラム865円を記録しました。

金と原油はともに形を持つ資産である「実物資産」です。実物資産は経済の情勢と価格がリンクしやすいのが特徴です。金と原油はどちらもドルで取引されるため、一方の価格が上昇するともう一方も上昇しやすくなりますが、このような関係を「相関関係」と呼びます。

反対に金と株価は「逆相関関係」です。1980年代の後半、日本は高度経済成長期で株価が上昇しましたが、金の価格は下がり続けました。バブルが弾けた後も金の価格は暴落を続け、1998年に過去最低を記録してしまったのです。

高度経済成長期に入る前の1980年1月に、日本では過去最高の1グラム6,945円という価格を記録しています。19年ほどの間に6,945円から865円と、金の価格は約1/9になってしまったのです。

1980年代後半から1990年代にかけては金の価格が下がり続けましたが、2000年以降価格は上昇傾向にあります。

2001年には世界同時多発テロ事件の発生、2003年にはイラク戦争の勃発があり社会情勢は非常に不安定になりました。世界経済が揺らいだことによって金の価格は上昇し、2007年には1グラム3,000円台まで価格が回復します。

2008年に起きたリーマンショックにより一時的に価格は下落したものの、その後は上昇していき、2013年には1グラム4,000円代まで値上がりしました。

リーマンショックが金の価格に影響を及ぼしたのは、アメリカの株価と金の価格が逆相関関係にあったためです。実際に、2014年から2019年までは1グラム5,000円前後、2021年5月現在でも7,000円台をキープしています。

将来的に金の採掘量が増える可能性はあるの?

金の埋蔵量は約5万トンといわれていて、現在のペースで採掘が進んでいくと金はいずれ枯渇すると考えられています。

埋蔵量とは、現在の技術で採掘できる金の量を表しているため、技術革新が進めば採掘量は増える可能性があります。現在注目を集めているのが、海水からの金の抽出です。

海水にはわずかに金が含まれており、理論上は抽出できるとされています。海水から抽出可能な金の量は50億トンと言われているので、技術が向上すれば金の採掘量は増える可能性があるのです。

海水の中には50億トンという金が存在しています。海水から金を抽出する技術などないのか?詳しく紹介します。
>>「海水の中に金が50億トン存在する!抽出できれば大金持ち」

 

2020年現在、金の埋蔵量が多い国はオーストラリアや南アフリカ、ロシアなどです。オーストラリアは金の産出量でもトップレベルを誇ります。南アフリカもかつては主要な産出国でしたが、国内情勢が不安定なため産出量は減少傾向です。

オーストラリアよりも産出量の多い国が中国です。中国は埋蔵量が特別多いわけではありませんが、積極的に採掘を行っています。現在は環境問題への配慮により産出量は減少傾向にあるものの、世界トップの産出量です。

また、埋蔵している金は採掘し続けると枯渇する可能性がありますが、金が地球上から無くなることはまずありません。その理由は一度使われた金が再利用されているためです。

一般的に金鉱石から金を採取するよりも、金が使われている製品から採取する方が回収できる金の量は多くなります。金は宝飾品のほか電化製品や携帯電話に使われており、溶かして再加工されます。

例えば、金鉱石1トンから採取できる金は5グラムですが、携帯電話1トンから採取できる金の量は150グラムと、金はリサイクルする方が効率良く採れるのです。なお、金メッキ用の廃液などからも溶けだした金を取り出して再利用しています。

金相場を長期的に見ると暴落しない?

金相場は、長期的に見ると暴落の可能性は低いと言えます。金を使用している携帯電話やパソコンは需要が高く、電化製品も人々の生活になくてはならないものなので、需要の高さは変わりません。需要がある限り価格が一気に下落することはないとされています。

しかし、短期的に見ると価格は下落することがあり、近年も価格の下落がみられました。その原因は、金以外の投資を行う人が増加したからです。金以外の投資先としては「プラチナ」や「パラジウム」などが挙げられます。プラチナは宝飾品に使われることが多く、パラジウムは電子工業用部品や歯科治療に使われるため需要があり、投資先として人気が上昇しました。

このようにほかの投資先への流出が増えたため、2018~2019年の間は金の価格は下落傾向にありましたが、2020年の新型コロナウイルスによる景気悪化でさらに価格が下落しました。ただしこの場合は金だけでなく、プラチナやパラジウムも価格が急落しています。産出国の工場が閉鎖されたり、感染拡大で需要が低迷したりしたためです。収束の目途がたたない間は、現在以上に価格が変動する可能性があります。

戦争や景気の悪化などが起こると価格が大きく変動するので、金を売る際には社会情勢の変化などさまざまな条件を注意しておくことが大切です。

金を売る場合の注意点!「ドル建て」「円建て」

金の価格はドル建てと円建てで異なります。世界の標準はドル建てで、海外で金は「トロイオンス」という単位で取引されています。なお、1トロイオンスは31.1035グラムに相当します。

ドル建てでの金価格は「ニューヨーク金物物相場」で確認します。なお、ニューヨーク金物物相場における2020年8月4日時点の金価格は、1トロイオンスあたり2,021ドルでした。

日本で金を売却する際は、ドル建て価格を円建て価格に換算する必要があります。このとき為替の影響を受けるため、ドル建てと円建て価格は金額が異なるのです。

円建ての価格は、ドル建て価格にドル円の為替を掛けてトロイオンスをグラムに換算したものです。手数料やマージンもプラスされています。海外の相場が1,700ドル、為替が107円の場合の国内小売価格を計算してみましょう。計算の手順は以下の通りです。

 

  1. 1トロイオンス1,700ドルをグラム換算するため、1035で割る
  2. ドルを円にするために107円を掛ける
  3. 消費税をプラスする

 

以上を計算式で表すと「1,700÷31.1035×107×手数料×1.1」です。1グラム当たりの国内小売価格は約6,500円となり、円建て価格がドル建て価格の影響を大きく受けていることがわかります。

しかし必ずしもドル建て価格の影響を受けるわけではありません。円安になれば円建ての価格は上がり、円高になれば円建ての価格は下がります。金を売る場合はドル建て価格に注意を払う必要がありますが、為替レートにも注目しましょう。

近年は円安の傾向が続いていて、ドル建て価格よりは円建て価格の値下げ幅は小さい傾向にありますので、金の売却を検討している方は円建て価格を試算してみましょう。

まとめ

金の価格が暴落する可能性は低いですが、供給量の増加や需要の減少、世界情勢次第では下落が考えられます。長期的に見れば暴落は考えにくいものの、ドル建てと円建ての違いを理解して売却の時期を見極めることが大切です。

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