
熊本市東区の質屋 質乃蔵(しちのくら)の児玉です。
P.T.DやPWG9など、独自の刻印を用いているジュエリーマキ。それぞれどのような意味があるのか、価値はどのくらいなのか気になる人は多いでしょう。
本記事では、ジュエリーマキの刻印の意味を解説します。クローバーモチーフの刻印、P.T.D・PWG9・P5 SV95には、どのような意味が込められているのでしょうか。自宅にあるジュエリーの刻印の意味が知りたい人は、ぜひチェックしてくださいね。
目次

ジュエリーマキ最大の特徴は、ブランドを象徴する四葉のクローバーのような刻印です。一筆書きで描かれた四葉のようにも見えるデザインで、ジュエリーマキのホールマークといえます。
この刻印は、全国のジュエリーマキ店舗で、共通のサービスや品質保証を受けられるようにするためのもの。ジュエリーマキでは自社製品に限り各店舗で無料クリーニングサービスを提供しており、刻印が見分けるポイントになっています。
刻印があることで正規のジュエリーマキ製品と判別できるでしょう。リセール時の評価も安定しやすく、買取査定で有利に働く場合もあります。
一方で、刻印が入っていないものは他社の製品である可能性があるといえます。ジュエリーマキのアフターサービスは受けられないので注意しましょう。

ジュエリーマキでは、自社ブランドのジュエリーにいくつかの独自の刻印を使用しています。それぞれ意味や純度が異なるのでチェックしておきましょう。
製品によっては、「GNM」などのコレクション名の略号が刻まれている場合もあります。ただし、素材そのものを示す記号としてはP.T.D・PWG9・P5 SV95が中心といえます。
それぞれの刻印が具体的に何を意味し、どんな特徴があるのかを詳しくチェックしましょう。
P.T.D刻印は、ジュエリーマキがオリジナルで考案した貴金属の刻印です。プラチナをベースにダイヤモンドをあしらった製品であることを示すとされています。
P.T.Dと刻まれた地金はプラチナ(Pt)とパラジウム(Pd)の合金であることが、専門家によって確認されています。
純粋なプラチナ製品なら「Pt850」や「Pt900」などの刻印を使用するもの。あえて独自コードの「P.T.D」を用いている理由は、通常のプラチナ合金とは成分比率が異なるためです。具体的な比率は非公開ですが、検証によればプラチナ含有率がおおよそ40~50%程度の貴金属と推測されています。
パラジウムはプラチナと同じ白金族の金属で色味が似ており、プラチナに混ぜても見た目の高級感を損ないません。プラチナの輝きを保ちつつ、価格を抑える目的で生まれたと考えられます。
P.T.D刻印の製品を買取に出す場合は、Pt500〜Pt850相当の品位として査定されることがあります。とはいえ店舗によって認知度が異なるため、成分分析を行うこともあるとのこと。買取に出したい人は、店舗ごとに見積もりを取るとよいでしょう。
PWG9刻印は、ホワイトゴールド合金を示すジュエリーマキ独自の刻印です。「P=パラホワイト」「WG=ホワイトゴールド」「9=K9(9金)」を示しています。
プラチナ・ゴールド・シルバーそれぞれの特徴を組み合わせた、ジュエリーマキだけのオリジナル貴金属といわれています。プラチナの上品な白さ、ゴールドの耐久性、シルバーの手頃な価格感をバランスよく実現しているといえるでしょう。
通称「パラホワイト」とも呼ばれ、銀の価格でプラチナの輝きを実現した貴金属として、公式に紹介されています。通常、ホワイトゴールド(WG)は金にパラジウムなどを混ぜて白くした金合金です。PWG9は、銀色に近い白さを持ちながら、金も含まれているので変色しにくく、耐久性も確保されています。
PWG9刻印は珍しい刻印なので、買取店によって認知度に差があります。一般に「PW」は、錫や鉛の合金であるピューター合金を指す略号であったり、「PWG」は金をマット仕上げした加工を指すこともあったりするので、判別に時間がかかるケースも。見積もりを比較してから買取依頼をするとよいでしょう。
P5 SV95刻印は、銀主体の合金を示すジュエリーマキ独自の刻印です。「SV95」がシルバー95%、「P5」がパラジウム5%を意味しています。
パラジウムを混ぜる理由は、シルバーの弱点である黒ずみを抑え、輝きを長持ちさせるため。純銀や一般的なスターリングシルバー(SV925)は空気中でくすみやすいですが、パラジウムを加えたSV950相当の合金にすることで、プラチナに近い色合いと耐久性が得られます。
検証では、P5 SV95の金属成分は銀約95.5%、パラジウム約4.6%**であることがX線分析で確認されています。プラチナは含まれておらず、刻印のPはパラジウム(Palladium)のPだと明らかです。
P5 SV95は成分の大部分が銀であるため、市場では基本的にシルバー製品と同等の扱いを受けます。銀自体の相場は金やプラチナよりも安価で、高価な地金ではないと認識しておきましょう。

ジュエリーマキは1965年創業の日本の宝飾ブランド。株式会社三貴(みき)という企業が展開していた宝石店チェーンです。
ブランド名はフランス語風に「じゅわいよ・くちゅーるマキ」とも称され、一世を風靡したカメリアダイヤモンドを主力商品としていたことで知られています。バブル時代の日本では、CMソングやキャッチコピーで知名度が飛躍し、全国各地の百貨店やショッピングセンターに出店していました。
当時はダイヤモンドをはじめとする宝石の輸入・加工・販売(販売スタッフによるきめ細かな接客)で人気を集め、ジュエリーマキで婚約指輪を購入したという方も多かったようです。
ジュエリーマキの特徴は、高品質な貴金属と宝石を使いながらも手の届きやすい価格帯の商品を豊富に揃えていたこと。K18やPt900の本格ジュエリーだけでな、PWG9やパラホワイトなどの独自素材を用いることで価格競争力を高め、幅広いニーズに応えてきました。
「無料でクリーニングサービス」やサイズ直しなどのアフターサービスも充実しており、全国どこの店舗でもケアできる安心感があります。
ジュエリーマキの刻印について解説しました。
ブランドを象徴する刻印は、四葉のクローバーのようなモチーフを採用しています。一方で、P.T.D・PWG9・P5 SV95は素材を表しており、いずれもジュエリーマキの独自の刻印です。
見た目にはプラチナに近い美しさがあるものの、シルバーで作られているケースも。いずれも一定の品質がありますが、買取価格は店舗によって異なることもあります。買取に出す場合は、幾つかの店舗で見積もりを比較してくださいね。
熊本の質屋 「質乃蔵」では、金やプラチナといった貴金属を専門に買取査定しています。もし、不要な指輪やネックレス、ピアスなどありましたら査定は無料ですので、是非ご利用ください。